アンケートの作り方とは?コツや流れをテンプレート10個とともに紹介!

25 2024.10

アンケート作成

調査票作成は、リサーチを成功させるために非常に重要な役割を持っています。適切な設問設定がデータ制度の向上につながります。本記事では、アンケート調査票の作り方と具体的な例文をテンプレート付きで紹介します。さらに、効果的な設問を作成するためのコツについても詳しく解説します。

セルフ型アンケートツール「Surveroid(サーベロイド)」では、ユーザー限定でリサーチャーが解説するマーケティングリサーチ講座を視聴できます。「ビジネス課題の設定方法」「リサーチ課題の設定方法」「仮説の立て方」など、調査企画段階のノウハウも解説しておりますので、是非ご覧ください。
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アンケート調査の種類は?

アンケート調査は、数値で把握できる定量調査と、意見や感想など数値では表現できないデータを回収する定性調査に大きく分けられます。また手法や用途、目的によって細かく種類が分かれるため、必要とするデータを回収できる調査を選びましょう。

アンケート調査の種類については、こちらの記事も参考にしてください。
アンケート調査とは?種類や進め方、活用事例をわかりやすくを紹介

アンケートの作り方

調査内容に基づいて、対象者への質問事項や選択肢等が記入されたものを「調査票」と呼びます。リサーチ経験がないとあまり聞きなれないワードかと思いますが、いわゆるアンケート用紙(またはアンケート画面)のことです。調査票は主に定量調査で使用されます。エクセルやワードで作成されることが多いですが、出来上がった調査票の精度に比例して回答データの善し悪しも決まってくるので、これからご紹介する6つのステップを押さえて精度の高い調査票を作成しましょう。

STEP1:目的を明確にする

調査票を作成するときは、下準備がとても重要です。まず最初に明確にしておくことは、調査の「目的は何か」ということです。さらに「何を明らかにしたいのか」も考えておく必要があります。これらを明確にしないと、せっかく調査をしても回答データをどのように処理すれば良いか分からず、本質的な意思決定には繋がりません。最終的に集まる回答データが得たい情報になるのかを意識して調査票作成に取り掛かりましょう。

STEP2:調査の手法と回答者を明確にする

調査目的を明確にすると同時に、「誰を調査対象とするのか」や「どんな調査手法で実施するのか」も明確にしておきましょう。調査手法には、WEB調査や郵送調査、街頭インタビュー等がありますが、調査結果を左右する場合もあるので、調査対象によって調査手法を変えるなど柔軟な対応も時には必要かもしれません。収集したいターゲットや情報にマッチした手法になっているかも要確認です。

STEP3:質問項目と回答形式を決める

下準備が終わったら、いよいよ質問項目や回答形式(選択肢式or自由記述式)を決めていきます。この時に注意することは、「欲しい情報が得られるようになっているか」、「回答者の負担になっていないか」ということです。せっかく作った調査票も回答されない、意図した回答を得られないということになると元も子もありません。質問数や質問文が長くなると、回答者はうんざりしてしまい、いい加減な回答や途中で回答をやめることに繋がります。結果的に有効なデータが集まらないといったことがありますので、出来るだけシンプルにしましょう
設問例①
『最近人気の化粧品ブランドAの成功要因は、現代の若者にマッチした訴求力があるからではないか』

Q.あなたがこのブランドを知ったきっかけを教えて下さい。

□テレビCM、□店頭、□SNS、□Youtube、□口コミサイト、□知人からの紹介、□その他、□覚えていない、□このブランドを知らない


Q.このブランドの好きなところを全てお選び下さい。

□コンセプト、□ネーミング、□イメージ、□知名度、□信頼できる、□価格帯、□効果、□品質、□話題になっている、□好きな・信頼できる人が使っている、□その他

Q.あなたがブランドに求めるものとして当てはまるものを全てお選び下さい。

 ※化粧品ブランドAに関わらず、化粧品ブランドを購入するとき全体でお考え下さい

□コンセプト、□ネーミング、□イメージ、□知名度、□信頼できる、□価格帯、□効果、□品質、□話題になっている、□好きな・信頼できる人が使っている、□その他


設問例②
『酒類業界において○○のマイナス成長要因は、昨今の健康ブームの影響があるからではないか』

Q.あなたが普段飲む飲料を教えて下さい。

□水、□お茶、□清涼飲料水(ジュース等)、□乳製品飲料、□アルコール飲料、□その他


Q.あなたが普段飲む飲料の飲用頻度を教えて下さい。

□ほぼ毎日、□週3~5日、□週1~2日、□月2~3日、□月1日、□それ以下の頻度、□ほとんど飲まない

Q.健康上で気にしていることを教えて下さい。

□肩こり・腰痛、□胃腸、□便秘、□太りすぎ、□体脂肪率が高い、□むくみ、□中性脂質値が高い、□コレステロール値が高い、□血糖値が高い、□高血圧、□疲労・疲れやすい、□肌荒れ、□その他

Q.あなたが○○を飲用している理由を教えて下さい。

□おいしい、□本格的な味、□ほかの商品より健康的である、□家族が好むから、□価格が手頃、□お店でよく見かけるから、□その他


Q.昨年(○年)と比べて○○を飲む回数が減ったと感じますか。

□増えた、□変わらない、□減った


Q.○○を飲む回数が減った理由は何ですか。

□他の商品を飲むようになった、□健康の為○○自体を控えるようになった、□その他



設問例③
『新商品Aの売れ行きが怪しいのはパッケージのインパクトがないからではないか』

Q.(Aを提示)この商品について、購入度合いを教えて下さい。

□とても購入したい、□まあ購入したい、□あまり購入したくない、□まったく購入したくない、□どちらでもない


Q.(Bを提示)この商品について、購入度合いを教えて下さい。

□とても購入したい、□まあ購入したい、□あまり購入したくない、□まったく購入したくない、□どちらでもない

Q.(AとBを提示)2つの商品が並んでいるときどちらを購入したいと思いますか。

□商品A、□商品B


Q.Aを購入したくない理由をお書きください。

「自由回答欄」

詳しいテンプレート内容は「パッケージデザインについてアンケートをしたい」をご覧ください。
また、回答形式もいくつか種類がありますので、ここでよく使われるものを紹介します。
・単一回答(シングルアンサー、SA)
  1つしか選択できない形式
単一回答の例
・複数回答(マルチアンサー、MA)
  複数選択できる形式
複数回答の例
・マトリクス型回答
  複数の聴取項目に対して同じ選択肢が設けられている形式
マトリクス型回答の例
・自由回答(フリーアンサー、FA)
  回答者に記入してもらう形式
自由回答の例
状況に合わせて回答形式を決めるのですが、形式によっては回答者の負担が大きくなる場合もあるため、注意が必要です。最近ではスマートフォンでアンケートを回答することも多くなっており、マトリクス型で横に長く選択肢を設けた場合、スクロールをしないと全選択肢が見えません。すると、それだけで回答者にとっては手間となり途中離脱が増えてしまいますので、回答者負担を考えながら設問を分ける等臨機応変に作成することも必要です。

また、選択肢を準備するときは選択肢中に選ぶものがないという事態を避けましょう。ここで選択肢に関するポイントもいくつか紹介します。

【選択肢準備】
・代表的な選択肢は必ず用意する
・全員が回答できるようにする(「その他」や「あてはまるものはない」等の選択肢を用意する)
・人によって解釈に差が出る表現をしない
・選択肢が多くなりすぎるのを避ける


選択肢を用意するときも、設問文と同じく回答負担がないように作ることが大切です。できるだけシンプルに、わかりやすく作ることを心がけましょう。

▼関連記事
アンケートの選択肢の重要性・作成時の注意点・種類について解説

STEP4:設問の言葉遣いを決める

設問は回答者に誤解を与えないような聞き方にすることや、わかりやすい表現をすることを心がけましょう。
主語がない、ある業界でしか使われていない単語を使う、過度な敬語表現をする等は気を付けないと作成している本人は気づかないことも多いです。誰が読んでも同じ理解になるように意識しながら作成しましょう。

STEP5:設問の順番を決める

アンケートの設問順にも気をつけましょう。設問順によって、回答にバイアス(偏り・先入観)が生じたり、回答者が答えづらいアンケートになってしまい、結果的に有効なデータが取れない可能性があります。

【基本的な設問順序】
・過去→現在→未来
・簡単な質問→複雑な質問
・純粋想起→助成想起


「純粋想起」、「助成想起」というあまり聞きなれない言葉を使いましたので補足をすると、「純粋想起」とは、選択肢やロゴ等のヒントなしで、記入欄のみを設置し何も情報を与えていない状態で回答者の声を聴く形式です。「助成想起」とは選択肢やロゴ等のヒントを提示して選択してもらうような何か手がかりがある中で回答する形式の設問です。この設問順を逆にすると、既に見た選択肢の中から記入欄に回答されることが多くなることが予想され、純粋に思いついた回答を聴取することができなくなります。このように質問の順序が結果に影響を与えることがあるため、配慮が必要です。

STEP6:テストを実施

一通りアンケートを作成し終えたら、アンケート実施前にテスト回答をします。様々な回答者の立場になり回答をしていくと、回答できない設問や選択肢の過不足を見つけることができます。また身近な人にアンケートを回答してもらうのも良いでしょう。作成した内容で想定している回答者から回答が得られそうか本番のアンケートを実施する前は入念に確認しましょう。
アンケート作成におすすめのツール

アンケート作成におすすめのツール

アンケートを実際に行うには、ツールを使うと時間や労力を省くことができ便利です。ここではアンケート作成におすすめの4つのツールをご紹介します。

Surveroid

Surveroid(サーベロイド)」は、リサーチ業界国内No.1シェアのプラットフォームサービスを開発・提供しているマーケティングアプリケーションズが運営するセルフ型ネットリサーチツールです。
調査設計から画面作成、配信、集計まで一連のリサーチプロセスを全てWeb上で完結できます。また集計機能が充実しており、レポート作成の時間や労力の軽減につながります。

画面は直感操作で利用できるため、ユーザーは簡単に本格的なアンケートを作成できます。また専門的なサポート体制が充実しているため、初めてアンケートを作成される方でも安心して利用できるでしょう。

Surveroidは大手調査会社と同規模程度の600万人の消費者パネルのほか、インタビュー候補者も26万人保有しています。そのため希望する対象者を選んで、定量調査から定性調査を一気通貫で実施できます。日本だけではなく、翻訳機能を使えば世界24ヶ国にアンケートを配信できるのも強みです。

調査費用も定量調査なら「1問×1人×1円」で実施できるため、低コストでスピーディに欲しい結果を得ることが可能です。

Surveroidは他ツールと比べても、専門的なサポート体制や大規模なモニターネットワークを持つ点で優れているといえるでしょう。

Surveroid公式サイトを確認する

Google Forms

Google Forms」は、Googleが提供するアンケート作成ツールです。Googleアカウントがあれば無料で利用できるため、小規模なプロジェクトから大規模調査まで幅広く利用されています。

Google Formsは使いやすいインターフェースを提供しており、質問の追加や編集、並び替えを直感的に行うことができるため、初心者でも簡単にアンケートを作成できます。またテキスト入力や選択肢、チェックボックス、ドロップダウンリスト、リニアスケールなど、多様な質問形式をサポートしている点も魅力です。

アンケートはURLをコピーして送信するだけで共有でき、メールやSNS、ウェブサイトに埋め込むことも可能です。回答を受け取ると通知される設定ができるほか、回答者のアクセスを制限する機能もあるため、特定のユーザーのみが回答できるように設定可能です。

Google FormsはGoogleのクラウドサービスを利用しているためデータの安全性が高く、 Googleのほかのサービスと連携しやすいのが最大の特徴といえます。 Google SheetsやGoogle Driveと連携すれば、データ管理や共有がさらに便利になるでしょう。

Google Forms公式サイトを確認する

SurveyMonkey

SurveyMonkey」は、SurveyMonkey社が提供するオンラインアンケート作成とデータ収集に特化したツールです。全世界で5,000万人以上の個人から30万を超える企業まで幅広く利用されています。その信頼性と実績が評価されており、多くの企業や教育機関、政府機関などの組織が利用しています。

さまざまな業界や目的に応じた250以上のテンプレートが用意されているのが、SurveyMonkeyの特徴といえるでしょう。テンプレートは専門家がデザインをしており、これを使うことで初心者でもスピーディな調査実施が可能となります。

また選択肢、テキスト入力、リニアスケール、マトリックス、画像選択など、多様な質問形式をサポートしています。回答者の選択に応じて質問を分岐させるロジック機能を搭載しているため、複雑なアンケート設計が可能です。データの詳細な分析も可能で、ExcelやSPSS、Salesforce、Mailchimp、Google Sheetsなど多くの外部ツールと連携できるのも魅力といえます。

SurveyMonkeyでは、無料プランから有料プランまで、ニーズに応じた多様なプランを提供しています。有料プランではより高度な機能やサポートが利用可能で、その多機能性と使いやすさが多くのユーザーに支持される理由です。プロが使っても満足できるツールといえるでしょう。

SurveyMonkey公式サイトを確認する

Questant

Questant(クエスタント)」は、マクロミルが運営するオンラインアンケート作成ツールです。年間3万件を超える調査実績を誇るマクロミルのノウハウがつまったセルフアンケートツールで、無料で直感的にWebアンケートを作ることができます。マクロミルのインターネットリサーチ用パネルを活用できるのが最大の特徴です。

Questantでは70種類以上の豊富なアンケートテンプレートが用意されているため、専門知識がなくても設問条件の設定や分岐などを簡単に操作できます。また21種類の質問タイプと100種類以上の質問データベースを提供しており、目的に応じた柔軟なアンケート設計が可能です。

マクロミルのネットリサーチシステム専用オリジナル集計ソフトの「Quick Cross」を使えば、簡単な操作でクロス集計・グラフ出力などを行うことができます。様々なデータ加工や、多変量解析などの分析も可能で、プロ仕様の調査が可能となるでしょう。

レポートも好みのデザインにできるように、複数のグラフィックデザインから選択できるほか、注目データのカラーを変更するなど、自由度が高いのも特徴です。アウトプットデータは、Web上でスライド表示させることもできます。

無料プランのほか「通常プラン」「ビジネス」「プレミアム」といった年間有料プラン、使いたいときだけの単発プランも多数用意されており、目的に応じて選べるのも魅力です。

Questant公式サイトを確認する
アンケート調査票の例(テンプレート)5選

アンケート調査の手法

調査票を作成した後は、どのような方法で調査を行うかを決めます。調査手法は大きくオフラインとオンラインに分けられます。以下で詳しく解説しましょう。
ここまで調査票の作成手順を解説してきました。見本として、調査目的ごとのテンプレートをご紹介します。それぞれ基本的な項目になりますので、このテンプレートをアレンジして調査票を作成する際の参考にしていただければと思います。

オフライン:紙媒体

オフライン手法としては、アンケートを紙に印刷して調査対象者に配布する方法が挙げられます。展示会やセミナーなどイベント会場での配布や、来店客アンケート、郵送調査、訪問調査などで幅広く活用できます。PCやスマホなどデジタル機器の操作が必要ないため、誰でも回答できるのが特徴です。

オンライン:Webアンケート

オンラインの代表的な手法に、Webアンケートがあります。アンケートの作成から実査、回収、分析まですべてWeb上で完結できるため、効率的な調査実施が可能です。印刷やデータ入力等の手間が省け調査対象者も気軽に回答できることから、回収率が高くなる傾向にあります。最近は印刷物など紙媒体にQRコードを記載して、Webアンケートに遷移させる方法が増えています。
Webアンケートツール「サーベロイド」の資料を見る

オンライン:アプリでのアンケート

Webアンケートを簡単に作成できるアプリやツールを使う方法もあります。アプリにはさまざまな調査内容や手法に適したテンプレートが数多く用意されており、初心者でも簡単に作ることができるでしょう。また、回収や分析、レポート作成なども自動で行う機能を搭載したツールを使えば、効率よくスピーディにアンケートを実施できます。

オンライン:SNSでのアンケート

4-5問程度の簡単なアンケートであれば、自社のSNS公式アカウントを活用する方法もあります。InstagramやX、LINEなどのビジネスアカウントで利用できるアンケートやリサーチ機能を活用すれば、簡易アンケートをすぐに実施できます。自社公式アカウントの閲覧者はフォロワーやファンが多いため、高い回答率を期待できるでしょう。
アンケート調査票を作成する際のポイントと注意点

回答率を上げるアンケートの作り方

設問は曖昧な表現やわかりにくい表現にならないように作成することが鉄則です。
これから設問作成時の注意点として、設問文の良い例と悪い例をそれぞれ比較しながら解説します。

回答時間の目安を記載する

アンケートの回答完了までに、どれくらいの時間がかかるのかがわからないアンケートは回答者のモチベーションを下げる原因のひとつです。前提として長すぎるアンケートは、回答者は負担に感じ回答すらしない選択を取ることもあります。「回答にかかる目安時間」(質問の数でもいいでしょう)を事前に記載しておくことで、空いた時間に回答するなど時間を見積りやすくなります。また、短時間で終わることがわかれば回答率も高まるでしょう。

回答することで得られるメリットを伝える

アンケートに回答することでインセンティブ(報酬)をもらえる場合、アンケートの回答モチベーションが上がるため、用意することをお勧めします。アンケートに協力してもらう際に、アンケートを回答するのにかけた時間に対してインセンティブを求める、あるいは企業がインセンティブを払うことは現代において珍しいことではありません。インセンティブとしては自社商品のサンプルプレゼントやAmazonギフト券など、回答者が使いやすいものであれば回答率も高まるでしょう。

誤解のないように質問する

主語を入れる
対象者は誰なのか(誰のことについて聞いているのか)を明確にしましょう。

(✕)○○をどのくらいの頻度で購入していますか。

(〇)あなたは○○をどのくらいの頻度で購入していますか。

(〇)あなたの家庭では○○をどのくらいの頻度で購入していますか。

前提を揃える
作成者と回答者の前提は異なります。曖昧は表現は避け、明確に記載しましょう。

(✕)あなたは最近○○を購入しましたか。

(〇)あなたはこの半年間で○○を購入しましたか。

大事な部分や強調して伝えたいことは太字、色文字、下線等の文字装飾で強調する
単調に書くと大事な箇所が読み飛ばされる可能性もあります。特に見て欲しいところは強調しましょう。

(✕)あなたのお子様は何歳ですか。複数いる場合は末子の年齢をお答えください。

(✕)あなたのお子様は何歳ですか。複数いる場合は末子の年齢をお答えください。

回答者にわかりやすく質問する

専門/業界用語や略語を使用しない
一般の生活者にわかる表現が大前提ですが、言い換えが難しい場合は注釈を添えましょう。

(✕)新サービス○○がローンチされることに対して期待することを教えて下さい。

(〇)新サービス○○が開始されることに対して期待することを教えて下さい。

過度な敬語を使用しない
設問文自体が長くなり、くどい印象を受けてしまいます。

(✕)~回答いただけますと幸いです。

(〇)~回答してください。

誘導的な設問文にしない

誘導的な質問は回答内容が偏る可能性が高くなります。
下記のような質問文の場合、「スキルアップ」や「注目を集めている」などからポジティブな印象を抱く人が多くなり、結果的に回答内容が良いイメージに集中する可能性があります。アンケートをするときは極力バイアスを除く努力が必要です。

(✕)自分の健康やスキルアップのために幅広い世代で注目を集めている「朝活」についてあなたはどのようなイメージがありますか。

(〇)「朝活」についてあなたはどのようなイメージがありますか。

1つの質問に2つの質問内容を入れない

質問文部、AとBについて同時に聞かないようにしましょう。
例えば、価格と使いやすさの満足度を聴取する際に、1問にまとめてしまうと要素ごとの満足度を得ることが出来ません。満足度は様々な要素から総合的な評価を得るため、要素ごとに質問を分けて聞く必要があります。

(✕)あなたが利用している○○についての価格や使いやすさについてどの程度満足していますか。

(〇)あなたが利用している○○の価格についてどの程度満足していますか。

(〇)あなたが利用している○○の使いやすさについてどの程度満足していますか

個人情報の取扱いについて記載する

アンケートで収集する情報は必要最低限に抑えるべきですが、アンケートの目的を達成するために個人情報が必要となる場合は、利用方法や第三者への提供などを明記し、同意を得る必要があります。また、取り扱いにも十分注意を払い、適切な方法で保管し不要になった場合には安全に破棄しましょう。回答者のプライバシーや個人情報保護に対する配慮が、信頼性とアンケートの成功に不可欠です。
参考までに記載例をご紹介します。

本アンケートでは「●●」を目的として、●●などについてお伺いします。

上記以外の目的で利用することはありません。また第三者に提供することはございません。

ご提供いただきました情報は、調査実施から3か月を目途に完全削除されます。

 

<調査実施主体>

会社名:●●

プライバシーポリシー(https://xxx)

<個人情報苦情及び相談窓口>

個人情報保護管理者:●●

ご連絡窓口:●●

個人情報の利用範囲:●●




アンケート調査の集計・分析方法とポイント

アンケート結果の集計・分析

アンケートは実施したら終わりではなく、回収した回答を意味のある情報に変換し、意思決定や戦略立案に活用できるように集計や分析をする必要があります。集計・分析の必要性・重要性は以下のようにまとめられます。

1.データの整理と可視化
膨大なデータを整理してグラフや表で可視化することで全体像を把握しやすくなり、重要なトレンドやパターンを見つけやすくなる。

2.意思決定のサポート
集計・分析によって得られた結果は、意思決定をサポートするための客観的なエビデンスとなり、データに基づいた合理的な判断が可能になる。

3.顧客理解の深化
アンケートデータの分析で顧客の具体的なニーズや課題が明確になり、ターゲット戦略や製品改善に役立てられる。

4.改善点の特定
集計・分析によって、製品やサービス、プロセスのどこに問題があるのかを特定でき、迅速な対応が可能になる。
後述しますが集計や分析の方法は複数あり、調査目的やデータの活用法に合わせて適切な手法を選ぶ必要があります。またセルフ型アンケートツールの中には、集計や分析、レポート作成も行う機能を搭載しているものもあるため、これらを活用すれば効率よく業務を進められるでしょう。

アンケート調査票の例(テンプレート)10選

顧客満足度のアンケート

顧客満足度のアンケート
顧客満足度は売上に直結するものになりますので、有効な調査をすれば課題解決に向けて役に立つデータを得ることができるでしょう。

【聴取項目】
・商品やサービスの認知経路
・商品やサービスの満足度
・満足度の理由
・今後の利用意向
・回答者の属性情報(性別・年齢・職業等)


属性情報については、ニーズ把握やターゲッティングに利用できますので、聴取しておきましょう。また、他にも分析したい軸があれば設問内に盛り込むことをお勧めします。

▼関連記事
顧客満足度調査の調査テンプレート詳細

イベント来場者のアンケート

イベント来場者のアンケート
より良いイベント運営のために、イベント参加者からフィードバックをもらうことは次回の企画を考える際のヒントになるため、アンケートを積極的に活用し聴取する項目を押さえて施策を練りましょう。

【聴取項目】
・イベントの認知経路
・イベントの満足度
・満足度の理由
・イベントに対する不満点
・今後の参加意向
・その他意見・要望
・参加者の属性情報(性別・年齢・職業等)


理由や不満点は自由記述式にして、詳細まで聴取をするようにしましょう。また、属性情報をとることで、今後の集客層やイベント内容に活用することができます。運営側では気づかない参加者の生の声を聴くチャンスなので、次回開催時の参考になるアンケートを取りましょう。

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イベント来場者アンケートの調査テンプレート詳細

従業員満足度のアンケート

従業員満足度のアンケート
従業員満足調査は職場環境の課題把握や、制度の見直し等に非常に役立ちます。従業員が業務や人間関係についてどのように感じているかは日頃の様子だけでは分かりづらいものです。また、面談等で話をするときも本音は言いづらいこともあります。職場環境をより良いものにして生産性の向上、離職率の低下に繋がる調査を実施しましょう。

【聴取項目】
・仕事内容について(やりがい・成長性・目標)
・職場の処遇(待遇・評価制度・福利厚生)
・職場の組織風土(風通し・コミュニケーション・自主性尊重)
・上司について(正当な評価・教育)
・その他意見・要望


人事施策の際の有益な材料にもなり得るため、従業員の本音を聞き出せるようにアンケートを作成することも重要です。個人が特定されない形(部署や役職までで留める)で実施することをお勧めします。

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従業員満足度調査の調査テンプレート詳細

コンセプト受容性のアンケート

コンセプト受容性のアンケート
商品(またはサービス)の新商品や改良版を開発する際に、コンセプト(方向性)を決めることは施策上マスト事項です。コンセプトに沿って、ネーミングやパッケージ、ターゲットが選定されていきます。企画で出したコンセプトに対して、消費者がどのような反応を示すか、市場に受け入れられるものなのかを事前に把握することができます。

【聴取事項】
・コンセプトAに対する評価
・コンセプトBに対する評価
・コンセプトAとBの比較
・回答者の属性情報(性別・年齢・職業等)


調査をする場合は事前にいくつかのコンセプトを用意し、アンケート内に提示し評価をしてもらいます。注意点はバイアス(先入観)を与えないように回答してもらうことです。コンセプトを複数見せると、最初に見せたコンセプトが良い評価を得る傾向があります。そのため、コンセプトAを初めに見せるグループとコンセプトBを初めに見せるグループに分けてアンケートを取るようにしましょう。

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ブランド認知度のアンケート

ブランド認知度のアンケート
消費者がどのくらいブランドを認知しているかを調査することで、現状の浸透度合いについて確認することができます。認知されている商品は、認知されていない商品より手に取ってもらえる確率が高く有利なため、マーケティング戦略に大きく関わる箇所となります。どんなに良いブランドでも知ってもらわないと売上に反映されないので、認知度調査で実態把握をしましょう。

【聴取事項】
・○○カテゴリ内での認知商品(記述式)
・○○カテゴリ内での認知商品(選択肢式)
・知ったきっかけ
・購入経験
・直近1年以内購入経験
・今後の購入意向
・回答者の属性情報(性別・年齢・職業等)


また市場の動向は日々変化するので、認知度調査は一度だけで終わらせずに、定期的に実施することで推移を確認しましょう。その都度状況に合わせた戦略をとることができれば成果が得られるはずです。

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まとめ

アンケートでデータを収集するために重要となる調査票の作成方法について解説しました。多くの注意点を挙げましたが、回答するのは主に一般の生活者のため、調査票を作成するときは客観的な視点が必要です。
本記事の運営会社はリサーチツール「Surveroid(サーベロイド)」を提供しています。データを収集するために必要な機能が一通り備わっており、「この聞き方でデータが取れる?」や「設問の流れに矛盾はない?」などの不安点をカスタマーサポートに相談することも可能です。リサーチ検討中の方は是非サービスサイトを覗いてみて下さい。

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