2021年11月24日 更新

アンケート結果のまとめ方とは?流れや集計方法を解説

アンケート結果のまとめ方

アンケート結果はまとめ方によって効果的に活用できるかどうかが変わってきますので、集計・分析の際に気を付けることを解説していきます。分析手法はアンケートの種類を問わず、基本的な流れは変わらないのでこれから挙げる5つのポイントを押さえてスムーズに進めましょう。

回答の集計

アンケートが回収できたら、まずは結果が見易くなるように集計をします。後述しますが、集計方法は主に2種類あり、質問ごとにどれくらいの人が回答したのか、件数を数える単純集計というのがベーシックなものとなります。全体的な回答傾向を確認できるので、単純集計だけでも調査結果の把握はできますが、さらに深堀してデータを見ていくと、新たな発見につながる可能性があるので属性ごとに回答結果を見ることをオススメします。
属性とは、回答者の性別・年齢・居住地等です。例えば、性別ごとに集計をして男女間で結果に差が出ればその後のマーケティング施策も変わってくるでしょう。属性ごとの集計も忘れずに行いましょう。

全体像の把握

アンケートのデータ回収後、集計をして結果を見ていく際のポイントをお伝えします。
まずは単純集計をして、全体の回答傾向を把握をしていきます。大まかな内容を掴んだのちに、クロス集計で性別や年代ごと等、複数のデータ項目を掛け合わせて細かい傾向を見ていくことが重要です。
最初から細かい部分を見てしまうと全体を把握できていないため、誤ったデータの解釈をしてしまう可能性があります。
また、全体像を把握して細かい部分を見ていくと、違和感のある数値(全体から離れた異常値)が目につきやすくなります。
まずは全体像から傾向をつかむことでやるべきことが見えてきますので、大きいところから小さいところを見るという流れは押さえておきましょう。

細部の確認

回答結果の見方として、まずは単純集計で全体像を把握することが重要とお伝えしました。それからより細分化してデータを分析していくことで、より精度の高い施策を考えることができます。
例えば自社製品の満足度調査をしたときに、全体の満足度が60%だったとします。もう少し満足度を上げたいところです。そこで満足していると回答した人をもう少し掘り下げるために、性別ごとの結果を見ると、女性80%、男性20%だったことがわかりました。このことより、男性の満足度を上げることで全体の満足度の底上げができると判断することができます。

信憑性の確認

アンケートで収集したデータは有意であることが前提です。有意であるというのは回収したデータに信憑性があるということです。
信憑性がないデータは、回答数が少ない、回答者の代表性に欠けるといったことが挙げられ、偏りが大きなものとなります。そのため、このようなデータは参考値として扱う程度にとどめておいた方が良いです。
例えば男女比が6:4の大学(母集団2000人)があり、2000人全てにアンケートをとることが難しいためランダムで学生400人にアンケートを取ったときに、データの回収結果が3:7の男女比になっていると、本来の構成比からずれているため、代表性に欠けるということになります。

結論を導き出す

有意なデータを用いて分析まで終わったら、アンケートを実施した目的に立ち返り結論を導き出します。
結論を出す際に注意したいことは、「因果関係」と「相関関係」を取り違えてしまわないことです。
どちらも調査をしていると聞いたことがある単語だと思いますが、似たようなイメージがあり混合しやすいと思います。
因果関係…原因とそれによって生ずる結果との関係(Aを原因としてBが変動すること)
相関関係…一方が他方との関係を離れては意味をなさないようなものの間の関係(Aが変化するとBも変化する)


例を用いて2つの違いについて解説します。
Aさんがある地域の自動販売機の数と犯罪件数を調べたところ、2つのデータに正の相関関係があることがわかりました。つまり、自動販売機が多い地域ほど犯罪件数が多いということです。
しかしこのデータから「犯罪を減らすために自動販売機の数も減らそう!」と提案すると、まったがかかります。
確かに相関関係はあるとは言えますが、自動販売機と犯罪の間には直接的な因果関係はないからです。すなわち、相関関係があるからといって、因果関係もあると主張することは簡単ではないのです。別問題ということを念頭に置いておきましょう。

代表的な集計方法

集計は大きく分けて、「単純集計」と「クロス集計」の2種類があります。
目的に応じて使い分ける必要がありますが、どちらもデータを見る上で大切なものです。
ここでは2つの集計方法の特徴について解説します。

単純集計

マーケティング分析において、最も基本的な集計が「単純集計(Grand Total:GT)」です。
調査票の全質問について、回答選択肢ごとの回答件数(度数)やその比率を集計したり、全体の回答傾向を把握することができます。

クロス集計

全体の回答数や傾向だけでなく、その中の異なるグループごとに調査結果にどのような違いがあるのかを確認することができます。属性や他設問との掛け合わせでより深堀した傾向まで把握できると次の課題が見えやすくなります。

代表的な分析方法

分析方法にもいくつか種類があります。今回は4つの分析方法について解説します。それぞれ調査の目的に応じてアプローチする分析手法が変わってきますので、どんな調査によく使われる分析手法かも交えながら、特徴を解説します。

クラスター分析

異なる性質のものが混ざり合ったデータの中から、互いに似たものを集めて集団(クラスター)を作り、対象を分類する方法です。
対象は人だけでなく、商品や企業等にも及びますが、分類することによって新たな発見を得ることができます。
ブランドのポジショニング確認や、生活者のセグメンテーション等を知りたいときによく利用される手法です。

アソシエーション分析

同時に購入されている商品の傾向を調べたり、実店舗とネットショップでの買い物の仕方の違いを調べたりできます。
「○○を買うと△△も一緒に買う」という情報が数字で表わされるので、セールスにおける戦略を感がる時に有効な分析手法です。
思わぬところに関連性が見つかると、新たなアプローチができます。

主成分分析

たくさんある変数を少数の変数に集約することができる分析手法です。主成分分析を行うと、データ全体を可視化することができ、情報を解釈しやすくなります。
もとのデータの情報をなるべく失わずにいくつかの変数に集約するのですが、そのデータの説明度合いは寄与率を算出することで確認ができます。寄与率が80%程の主成分軸(変数)の数で設定すると良いといわれています。

決定木分析

決定木分析とは、木構造でデータを分類していく手法です。いくつかの説明変数から、目的変数を導き出します。予測モデルの分析や現状のデータ構造を把握に使われ、比較的に使い勝手が良い手法と言われています。
目的変数に対して一番効いている説明変数を見つけるときに、1つ1つクロス集計で確認するより、決定木分析をした方が簡単に可視化できてわかりやすいです。

集計・分析で使われる用語

集計や分析時に使われる用語の意味を知っておくことでよりスムーズに結果をまとめることができます。ここでは、よく使われる単語をピックアップしてみたので簡単に用語の説明をします。

平均値と中央値

平均値:あるデータを合計し、それをデータの個数で割った値のこと。
中央値:データを小さい方から順に並べてちょうど真ん中にくる値のこと。
平均値は極端に小さな値や大きな値(外れ値)の影響を受けやすいため、そのような場合は中央値を用いた方が適切です。

標準偏差

データのばらつき度合いを示す指標です。値が大きいほどばらつき度合いも大きいということになります。
偏差の二乗の合計をデータ数で割ったもの(分散)の平方根を出すことで算出します。
(偏差:各データが平均からどれくらい離れているかを表す数値)
具体的な例を挙げると、1週間の売り個数平均が60個のパンがあったとします。1週間の標準偏差を算出すると、15.024867と出たとします。この場合、よく売れる日は75個、反対にあまり売れない日は55個(±15個の中で売り個数がある)ということになります。

最頻値

全データの中で最大の度数を持つ(1番数が多い)値のこと。
例えば、100円~1000円のキーホルダーが売られているとして、最も売れているキーホルダーが480円のものであれば、480円が最頻値となります。

最大値・最小値

全データの中で、最も値が大きいものと小さいもののこと。
最大値と最小値は外れ値になっている可能性があるので、注意が必要です。

アフターコーディング

自由記述を選択肢に変換すること。
自由記述(テキストデータ)のうち、類似している内容の回答をまとめ、カテゴリーに分類し、選択肢化していくことで、定性的なデータを定量的なデータにする手法です。

テキストマイニング

自由記述の回答内容を単語や文節ごとに区切り、各単語の出現頻度や傾向、相関関係を分析する手法のこと。
定量的なデータのみでは把握することができなかった商品に対してどんな意見が多いのか、潜在的なニーズは何かなど有用な情報を取り出すことができます。
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大石(MRJ編集長) 大石(MRJ編集長)