2022年7月20日 更新

ES調査で企業の売上が向上?実施方法や設問テンプレートも紹介

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ES調査(従業員満足度調査)とは

ES調査(従業員満足度調査)とは、従業員の仕事内容や職場環境、組織風土、処遇など仕事をする上で取り巻く様々な項目についての満足度を測る調査のことです。
副業やフリーランスなど様々なワークスタイルが増えている中で、従業員による企業への満足度は離職率低下や生産性向上に重要な要素であるため様々な企業でES調査が行われています。
ES調査から自社の課題を把握し、適切な施策を打つことができれば従業員にとって働く環境が整備されパフォーマンス向上に繋げることができるでしょう。

ES調査を行う目的

ES調査を行う目的を大きく分けると、従業員の仕事に関するモチベーションの把握と、組織全体における制度や運用に関する見直しが挙げられます。また、ES調査に限らず調査をする際の共通事項として、「何のための調査」なのか目的を事前に設定してから進めましょう。

従業員のモチベーションに関する現状把握

ES調査を行う目的の一つは、従業員のモチベーションを把握することです。
従業員の業務内容に対する不満や人間関係に対する捉え方は、日頃の勤務態度や面談だけでは分かりづらいものです。また最近は、リモートワークが普及しているためますます従業員の様子を把握することが難しくなりました。アンケートを取ることで働く環境について定量的なデータを得ることができ、根拠に基づいた施策を打つことができます。

組織の課題抽出

ES調査の結果から、組織の課題を抽出することができます。
従業員満足度がどの項目においても高いということはあまりなく、どんな会社も何かしらの課題を持っています。満足度を下げている原因を特定することで、働きやすい職場環境にするためのヒントを得ることができるでしょう。また、課題に対して実施した施策の効果検証も重要です。施策が効いているから継続とするのか、施策の意味がなくコストだけかかってしまうのかなどを見極めるためにも継続的に調査を実施するのが理想です。

人事制度の構築や整備

従業員の仕事に対するモチベーションから課題を抽出すると、人事制度の構築や整備に活用します。組織の現状を把握することができるため、研修や労働時間、採用など人事制度に関わる様々な領域で有効活用できます。
また自分が正しい評価を受けているのかという点は、従業員満足度だけではなくエンゲージメントにも大きく影響します。調査で集まった要望や提案などを基に人事制度を見直して従業員満足度の向上に繋げましょう。

従業員満足度を上げることで得られるメリット

厚生労働省委託事業 今後の雇用政策の実施に向けた現状分析に関する調査研究事業報告書」によると、従業員満足度の高い会社は、下記のような成果が得られているという調査報告がされています。
・組織の生産性向上
・従業員満足度と顧客満足度の両方が改善されている
・人事目標達成による売上高営業利益率が増加

上記の成果について詳細を解説していきます。

組織の生産性向上

雇用管理改善に向けた取り組みは、従業員の意欲・生産性向上に伴い、業績向上・人材確保にもつながると発表されています。そして、取り組み自体も継続的にすることが大事だということがわかっており、効果が明確にならない場合であっても継続的かつ計画的に取り組んでいる企業の満足度が高いということが報告されています。

従業員満足度と顧客満足度の両方を改善

顧客満足度と従業員満足度の両方を重視する企業の方が他に比べて業績が良いというデータが出ています。企業の成長には顧客満足度の向上が欠かせませんが、従業員の能力が発揮できる場であることも同じく重要です。経営方針として従業員満足度や顧客満足度を重視し雇用管理改善を進めている企業の従業員は、仕事に対する意欲が高くなり、結果として企業にプラスの影響を与えていることが考えられます。

人事目標達成による売上高営業利益率の増加

雇用管理改善への取り組みと人事目標達成度合いについても関係性が見られることがわかりました。早期から取り組みをしている企業において、人事目標の達成度合いが高い傾向が出ています。人事目標達成度合いが高いことは、売上高営業利益率にも直結するため、質の良い人材の確保ができていると考えられています。人事目標の達成が経営に良い影響をもたらしていることが期待できる結果です。
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ES調査の流れ・実施手順

ここからはES調査の流れについてご紹介します。
調査をするときは前準備が非常に重要になりますので進め方について押さえましょう。

1.調査の目的の明確化

ES調査を行うにあたりまず初めに重要になるのが、「調査目的の明確化」です。どんな調査においても言えることですが、目的が設定されていないと調査をすること自体が目的になってしまい結果からどのような施策を実施すべきかわからなくなります。ES調査をする一般的な目的は、「離職率低下の改善」「労働環境の改善」「施策の効果測定」などがあり、組織が改善したいことを目的に置きます。

2.質問項目の設計

調査目的を固めたら調査内容を具体的に落とし込んだ質問事項の設計をします。調査目的に沿った「調査項目」「設問文」「回答形式」「選択肢」を考えます。
調査対象者はもちろん自社の従業員になりますので、アンケートをする場合は個人が特定されないように実施すると本音を聞き出しやすいです。

調査目的によって調査内容も変わりますが、主な調査項目を参考までに記載します。
・業務内容
・処遇内容
・組織風土
・評価制度
・上司との関係性
・職場環境

・総合的な満足度

過去に選択肢に関する記事アンケート作成や注意点についてまとめている記事を投稿しているのでこちらも是非ご覧ください。

3.回答依頼

アンケートの骨組みが完成したら回答依頼方法について考えます。
ここで重要なポイントは回答率という概念です。回答率が低いと回答結果の信憑性が低くなり、会社全体の意向に沿ったものではなくなる可能性があります。
従業員に調査を行う趣旨を説明までにし、いつ回答をしてほしいなどを事前に説明すると良いでしょう。会社をより良くしたいということをしっかり従業員に伝え、理解や協力を得ることはES調査にとって必要不可欠になります。
回答率を上げるためのコツについてはこちら

4.集計・分析

アンケートを開始後データの回収が完了したら集計・分析を行います。
各設問に対してどれだけの人が回答したのかなどを集計をして全体像の把握をします。その後目的に合わせた分析をして結論を導き出します。
分析の流れについてはこちら
単純集計
集計の基本となるのが「単純集計(Grand Total:GT)」です。
全設問に対してどれくらいの人が回答したのかを選択肢ごとに数え上げたもので、回答比率や平均値などを求めることができます。アンケート結果の全体感を把握することができるので、データを確認するときはまず初めに見ましょう。

GT表イメージ

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クロス集計
クロス集計とは、単純集計からは見えない性別や年代ごとの詳細な結果を見ることができます。他設問と掛け合わせてデータを見ることもできるので、分析軸としたい設問をアンケート中に入れるとより詳細な分析ができるでしょう。(部署別、勤続年数などで各設問の傾向を見るなど)
全体の傾向を確認した後に、クロス集計でさらに深堀した内容を確認するとより課題を把握しやすくなります。
満足度構造分析
構造分析とは、設問間の相関関係や因果関係を導く分析を指します。主な分析手法としては「アソシエーション分析」「相関分析」「回帰分析」などがあります。
満足度調査をして、総合的な満足度が高い人の傾向を調べると他項目においても高い数値を示し相関が見られることが多いです。個々の満足度が総合的な満足度にどれだけ寄与するのかを分析することで、今後優先的に改善すべき点を把握することができます。

5.対策方法の検討

集計や分析を経て結論がまとまったら対策方法について検討します。調査目的に沿って、個人、部署、会社全体といったように階層ごとに調査結果を確認すると対策が立てやすいでしょう。
主な対策内容としては、「研修方法の見直し」「人事制度や運用方法の見直し」「採用方針の見直し」などがあります。

6.フィードバック

調査結果の対策まで決定したら、経営陣と従業員に報告・フィードバックを行いますこの時、経営陣と従業員は立場が異なるため、報告内容を変えてそれぞれに報告します。経営陣には、調査結果からわかった良い点や悪い点を伝え今後の対策を中心に話します。従業員には、調査結果から会社全体の大まかな傾向をフィードバックします。課題に対する施策を実施できるように従業員に協力して欲しいことを話すと良いでしょう。
また、調査からフィードバックまでに大きく時間が空くと、従業員の意識が変わったり、調査自体の印象も薄まったりするので、施策の効果が下がらないようにフィードバックはスピーディーに行うことをおすすめします。

7.対策を実行

調査結果から実行する施策に対して経営陣からの了承を得ることができたら、「対策の実行」に向けた用意をします。対策の実行もフィードバックと同じく時間がかかりすぎると従業員の意識の変化が出る可能性もあるため、なるべく早めに実行しましょう。
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