2022年4月19日 更新

アンケート結果の集計方法からExcelでのグラフの作り方まで解説

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アンケート結果の集計の種類

アンケート実施後は、データを可視化をする前に回答形式や目的に合わせた集計作業が必要になります。
集計方法は主に3つありますので、それぞれの特徴をご紹介いたします。

単純集計

マーケティング分析において、最も基本的な集計が「単純集計(Grand Total:GT)」です。
単純集計とは、調査の全設問(数値データ)に対して、どれくらいの人が回答したのか、回答選択肢ごとの回答件数を数え上げたもので、比率や平均値などもここから求めることができます。
例えば、「あなたは週に1回以上スーパーに行きますか」という問に対して、選択肢「行く」「行かない」という設問があったとします。このときに、「行く」「行かない」が何人いたかを数えるのが単純集計です。アンケート結果の全体感を把握することができるので、データを見るときは必ず確認しましょう。

クロス集計

クロス集計は、単純集計からさらに細分化したデータを確認したいときに活用します。
主に性別や年代などの属性情報が分析軸となり、場合によっては他設問を掛け合わせて集計します。
例えばある調査で、スーパーに週1回以上行くと答えた人が300人いることがわかりました。しかし、300人中どの年代の利用頻度が高いかまでは、単純集計表だけではわかりません。このような時に、分析軸を年代としたクロス集計を用いて利用頻度の詳細を確認します。
表側を年代とすることで、年代ごとの内訳を確認することができ、見たい分析軸(今回は年代)で掘り下げてデータを確認することができます。
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自由記述(数値データ)の集計

数値データを自由記述形式で得た場合は、平均値、中央値、標準偏差、最大値、最小値について確認します。
例えば平均値は、極端な値(最大値や最小値)に影響を受けやすく、参考にならない場合があります。これは平均値に限った話ではなく、他の数値も同様に単体で見ると誤ったデータの解釈をしてしまう可能性があります。
データの読み間違いを防ぐためには、上記5つの値を確認し、平均の正常性を確認したり、分布の偏りを確認したりして、正しい解釈をする必要があります。
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Excelを使った集計の方法

アンケートの結果をExcelで集計を行うときの方法について解説します。Excelを使って集計をするときは関数を効果的に使うことがポイントです。Excelならではの機能を駆使して効率よく集計作業ができるような活用方法をご紹介します。

単一回答の集計

単一回答とは、1設問内で選択肢を1つまでしか選択できない回答形式のことです。
Excelの関数を使って集計するときは、あらかじめ選択肢に番号が振ってあるものを準備しましょう。番号ごとに何件回答があるかを元データから数えるようにします。その際に活用する関数が『COUTNIF関数』です。

COUTNIF関数は、指定した[範囲]の中で1つの[検索条件]に一致するセルの数を数えることができます。
=COUNTIF(範囲,検索条件)
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具体的な手順を上記の画像と共に解説します。

①選択肢に番号を振る(C列)
②COUNTIF関数を用いてQ1を「1(満足している)」と回答した人の数を数える
③②を選択肢5までコピーすると、Q1の集計が完了します。

E列はそれぞれの選択肢の実数となりますので、割合まで求めておくとグラフを作成しやすくなります。


複数回答の集計

複数回答とは、1設問内で選択肢を複数選択できる回答形式のことをいいます。
Excelの関数を使って集計するときはまず、選択肢ごとに列を用意します。
そして、選択されている場合は『1』、選択されていない場合は『0』とし、列全体を合計をすると、選択肢ごとに何件選択されたのかわかるようになります。その際に活用する関数が『SUM関』と『INDEX関数』です。

SUM関数は指定したセルの[範囲]の数値の合計値を取得します。
=SUM(範囲)
INDEX関数は指定したセルの[範囲]から指定した[行と列]の位置にあるセルを取得します。
=INDEX(範囲, 行番号, 列番号)
今回はこの2つの関数を組み合わせて、集計します。
=SUM(INDEX([範囲],0,[列番号]))
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具体的な手順を上記の画像と共に解説します。

①選択肢に番号を振る(G列)
②元データ全体を範囲として指定(コピーする際に動かないように$で固定)し、1列目の合計を表示する
③②を選択肢5までコピーすると、Q1の集計が完了します。

複数回答の場合、選択肢の合計を足し上げても全体の回答数の合計にはならないので、割合を計算するときは回答母数に注意しましょう。


アンケート結果をExcelでグラフにする方法

アンケートの集計が終わりExcelでグラフを作成するときの一連の流れについて解説します。
ここでは一例として円グラフを作成してみます。
初期設定から実際に提出物として出せるような完成物はどのようなデザインが望ましいかも解説しますので、手順と合わせてご確認下さい。

グラフ作成手順

①グラフにするデータの範囲を選択する
②メニュー内の「挿入」を選択
③任意のグラフを選択
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①~③の手順でできた初期状態のグラフは下図のようになります。
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ここから実際に報告書として提出できる状態とするために、適宜体裁を整えていきます。
初期設定から5つの箇所を修整したものが下図になります。
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【変更点】
・グラフの色
・フォント、フォントサイズ
・凡例の位置
・データラベル追記
・単位(パーセント)追記


初期設定のグラフと比べて見やすくなったのではないでしょうか。
色味に関しては、視覚にダイレクトに働きかけるため、ポジティブ回答を暖色、ネガティブ回答を寒色、中立回答をグレーとして直感的にわかりやすくしました。
工夫次第で見栄えの良い(=数値データが視覚的にわかりやすい)報告書を作成することができますので、できるだけ初期設定から手直ししたものを提出するようにしましょう。

グラフの色を変更

グラフの色を自分で指定したい場合は、以下手順(画像参照)で変更可能です。
変更したいグラフ部分を選択→右クリック→「塗りつぶし」で任意の色を選択
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データラベルの付け方

データラベル(グラフに表示される値や割合)の付け方は、以下手順(画像参照)です。
①メニュー内の「グラフのデザイン」を選択
②「グラフ要素を追加」→「データラベル」を選択
③データラベルを付ける位置を選択

※データラベルの位置は数値をクリックすると自由に動かすことができます。

凡例も「グラフ要素を追加」項目内にあるので、データラベルの付け方と同じ手順で設定可能です。
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なお、円グラフでデータを可視化するときは回答形式が単一回答のときのみです。
割合の合計が100%になる単一回答において、回答全体の構成比を確認するときに適しています。
次ページに円グラフ以外の主要なグラフの活用方法について画像付きでまとめています。
報告書などのグラフを用いた資料を作成するときの参考になればと思いますのでぜひご覧ください。
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大石 大石