ようやく首都圏でも非常事態宣言が解除されましたが、街を歩く人はみんなマスクをしていますし、飲食店も21時までということで、コロナ禍が終息するのはワクチンがいきわたった後ということになりそうです。
さて、コロナ禍の影響で価値観が変化した、というリサーチ結果がたくさん出されています。
コロナ禍の前から、いつでも様々な調査結果は「価値観の変化」をレポートしてきたような気もしますが、それはマーケティングがそこにフォーカスするものだからで、しかしながらコロナ禍時期の価値観調査のレポートというのは、それまでの時期と比べても非常に多いといえると思います。
例えば、野村総合研究所は、消費上の価値観について「20年に1度の変化が起こった」とレポートし、「利便性消費」が減少して「安さ納得消費」価値観が増えたとしています。(https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/knowledge/publication/region/2020/09/1_vol206.pdf?la=ja-JP)
「価値観」という言葉は生活の中でふつうに使うので解説不要に思いますが、簡単に説明してみると、人々が行動や選択をする際に何を重視してするか、という考え方のことになります。何が大事かは、その人の育った環境や人生の成り行きで形成されるので、人々は価値観によってタイプ分けできるということになり、そうであればこの価値観のタイプはマーケティング・セグメンテーション等に役立つであろう、というように考えられます。
価値観には、消費上の価値観、仕事上の価値観などといったように分野わけすることもありますし、また人生の究極の価値観とそれを達成するための方法・ツール選択に関する価値観、といったように、レベルの違う価値観 もあります。
価値観調査がはやった時期というのは1980年代なのですが、私がリサーチの仕事をはじめたのは1990年代以降なので、振り返って以前の価値観調査結果を読んだりして、人々を分類するならもっと細かい島宇宙に分けないと実務には使えないのでは、などと考えていました。
コロナ禍という大きな事象が起きたことで、大きな価値観を調べるリサーチが再び流行するかもしれません(以下に紹介する楽天インサイトの調査などは典型的)。
ネットを検索するといろいろな調査結果がありますが、少しだけご紹介します。
楽天インサイトは、人生の価値観を9つのタイプに分ける調査結果(https://insight.rakuten.co.jp/report/20200831/)をプレスリリースしています。
9つのタイプは「安定重視」「他人の目重視」「家庭重視」「快楽重視」「やりがい重視」「欲求充足重視」「自尊心重視」「刺激重視」「人間関係重視」となっており、コロナ禍によって「家庭重視」が増えて「欲求充足重視」が減った、とレポートされています。
「他人の目重視」があって、社会や倫理重視的なものがないのが日本人の価値観分類っぽいな~という感じがします。
ちなみに、なぜか知りませんが「9」という数字またはその倍数は価値観分類によく出てくる数字で、LOV(List of Value)という価値観測定尺度(Kahle 1983)の項目も9つですし、より古典的なRVS(Rokeach Value Survey, Rokeach 1968)の項目も18×2となっています。
JMAM(日本能率協会マネジメントセンター)は仕事に関する価値観にフォーカスしてコロナ禍の影響をレポートしており、『働き方の価値観は「仕事中心」から「自分らしさ」も大切にする時代へ』とまとめています。(https://www.jmam.co.jp/topics/1260357_1893.html)
ロイヤリティマーケティングは、その名も「コロナ禍における消費者の価値観変動調査」という調査を実施しています。
この調査では人々を15の価値観タイプ(クラスター)に分けており、結果は「外向的でアクティブなクラスターが減って、内向的でインドアなクラスターが増えた」という、まあそうだよなというものですが、アクティブなクラスター(こだわり重視のリーダータイプ)の変化先は(マイペースな自然体タイプ)や(コミュニティ重視の安定志向タイプ)であるというなかなか興味深い結果も出ています。(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000447.000004376.html)
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さて、コロナ禍の影響で価値観が変化した、というリサーチ結果がたくさん出されています。
コロナ禍の前から、いつでも様々な調査結果は「価値観の変化」をレポートしてきたような気もしますが、それはマーケティングがそこにフォーカスするものだからで、しかしながらコロナ禍時期の価値観調査のレポートというのは、それまでの時期と比べても非常に多いといえると思います。
例えば、野村総合研究所は、消費上の価値観について「20年に1度の変化が起こった」とレポートし、「利便性消費」が減少して「安さ納得消費」価値観が増えたとしています。(https://www.nri.com/-/media/Corporate/jp/Files/PDF/knowledge/publication/region/2020/09/1_vol206.pdf?la=ja-JP)
「価値観」という言葉は生活の中でふつうに使うので解説不要に思いますが、簡単に説明してみると、人々が行動や選択をする際に何を重視してするか、という考え方のことになります。何が大事かは、その人の育った環境や人生の成り行きで形成されるので、人々は価値観によってタイプ分けできるということになり、そうであればこの価値観のタイプはマーケティング・セグメンテーション等に役立つであろう、というように考えられます。
価値観には、消費上の価値観、仕事上の価値観などといったように分野わけすることもありますし、また人生の究極の価値観とそれを達成するための方法・ツール選択に関する価値観、といったように、レベルの違う価値観 もあります。
価値観調査がはやった時期というのは1980年代なのですが、私がリサーチの仕事をはじめたのは1990年代以降なので、振り返って以前の価値観調査結果を読んだりして、人々を分類するならもっと細かい島宇宙に分けないと実務には使えないのでは、などと考えていました。
コロナ禍という大きな事象が起きたことで、大きな価値観を調べるリサーチが再び流行するかもしれません(以下に紹介する楽天インサイトの調査などは典型的)。
ネットを検索するといろいろな調査結果がありますが、少しだけご紹介します。
楽天インサイトは、人生の価値観を9つのタイプに分ける調査結果(https://insight.rakuten.co.jp/report/20200831/)をプレスリリースしています。
9つのタイプは「安定重視」「他人の目重視」「家庭重視」「快楽重視」「やりがい重視」「欲求充足重視」「自尊心重視」「刺激重視」「人間関係重視」となっており、コロナ禍によって「家庭重視」が増えて「欲求充足重視」が減った、とレポートされています。
「他人の目重視」があって、社会や倫理重視的なものがないのが日本人の価値観分類っぽいな~という感じがします。
ちなみに、なぜか知りませんが「9」という数字またはその倍数は価値観分類によく出てくる数字で、LOV(List of Value)という価値観測定尺度(Kahle 1983)の項目も9つですし、より古典的なRVS(Rokeach Value Survey, Rokeach 1968)の項目も18×2となっています。
JMAM(日本能率協会マネジメントセンター)は仕事に関する価値観にフォーカスしてコロナ禍の影響をレポートしており、『働き方の価値観は「仕事中心」から「自分らしさ」も大切にする時代へ』とまとめています。(https://www.jmam.co.jp/topics/1260357_1893.html)
ロイヤリティマーケティングは、その名も「コロナ禍における消費者の価値観変動調査」という調査を実施しています。
この調査では人々を15の価値観タイプ(クラスター)に分けており、結果は「外向的でアクティブなクラスターが減って、内向的でインドアなクラスターが増えた」という、まあそうだよなというものですが、アクティブなクラスター(こだわり重視のリーダータイプ)の変化先は(マイペースな自然体タイプ)や(コミュニティ重視の安定志向タイプ)であるというなかなか興味深い結果も出ています。(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000447.000004376.html)
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