アンケートモニターに関する実態調査を実施~減少が続くアンケートモニターのインサイトを理解する~

09 2026.01

自主調査

セルフ型アンケートツール「Surveroid」を提供する株式会社マーケティングアプリケーションズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:竹中 司、以下マーケティングアプリケーションズ)は、ダイレクトリサーチプラットフォーム「ユニーリサーチ」を提供する株式会社プロダクトフォース(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:浜岡 宏樹、以下プロダクトフォース)と共同で両社のサービスを通じたマーケティングリサーチに協力する消費者モニターの実態調査を実施しました。
なぜアンケートモニターは減少傾向になるのか、モニターのインサイトから気づきを得るために
両社が提供するセルフリサーチサービスは調査実施会社にとってより身近な手段として定着しつつありますが、一方でリサーチ業界を支えるアンケートモニターは若年層を中心に減少傾向※2にあると言われています。アンケートモニターの獲得コストの上昇、マーケティングリサーチへの協力以外の「ポイ活」手段の台頭などのトレンドは続いており、今後、アンケートモニターの協力を得ることはさらに困難になることが予測されます。

そこで、より多くのアンケートモニターに回答を継続してもらえる環境づくりを目的として、アンケートモニターの実態を明らかにする調査を実施しました。
※1 日本マーケティング・リサーチ協会 「第48回経営業務実態調査」セルフサービスプラットフォームの売上高
※2 日本マーケティング・リサーチ協会「モニター管理者視点で見た現場の限界と調査改革の提言」
アンケートモニターに関する実態調査を実施~減少が続くアンケートモニターのインサイトを理解する~

調査結果

スマートフォンでの回答者は全体の78%

まず回答者5,989人の回答デバイスを確認したところ、約76%がスマートフォンからの回答でした。また、年代別での回答デバイスでは若年ほどスマートフォンでの回答比率が高く、10代では約92%、20代でも約84%となっています。また60代においても半数以上がスマートフォンからの回答となっています。今さらではありますが、アンケート調査の回答インターフェースはスマートフォンブラウザからの回答であることを前提としての設計を避けて通ることはできないものとなっています。
スマートフォンでの回答者は全体の78%

アンケート回答は「夜自宅でくつろいでいる時間」に

普段よりアンケートモニタサイト・アプリでポイ活をしているユーザーにどのような時にアンケート回答をしているかを確認したところ、「寝る前の時間」47.2%と最も多く、次いで「夕食後の時間」39.9%という回答となっていました。自宅でくつろいでいる時間帯にアンケートに協力していることがうかがい知れます。スキマ時間を縫ってアンケート協力しているのではなく、ある程度まとまった時間がつくれるタイミングでアンケートポイ活を行っているモニターが多いのではないでしょうか。

また「メール・通知等でアンケートが配信されていることを知った瞬間すぐに回答する」は24.2%に留まっていました。アンケート配信されたタイミングで回答をするのではなく、自身のライフスタイルに合わせて答えられるタイミングでアンケート回答をしていると言えます。
アンケート回答は「夜自宅でくつろいでいる時間」に

約98%のアンケートモニターはおおよそ正しいプロフィール情報を登録している

アンケートモニターとして登録しているプロフィール情報(年齢や居住地、職種など)はすべて正しい情報であるかを確認したところ、「一部は正しくない情報で登録している」8.5%、「ほとんど・まったく正しくない情報で登録している」1.4%でした。一般にアンケートモニターのプロフィールは各メディア・サービス上で身元確認を実施するわけではなく、モニター本人の自己申告によって成り立っています。登録された情報はすべて正しいことを前提としてアンケート調査は実施されていますが、エビデンスがない以上は不正な情報が混じる可能性はありえます。それらの不正なプロフィール情報にどのように対処するかは大きな課題です。

なお、聴取にあたっては不正なプロフィール登録をしていることに対してペナルティがないことを設問中で約束しており、実態に近い回答が得られている可能性が高いです。
約98%のアンケートモニターはおおよそ正しいプロフィール情報を登録している

「不安だから正しいプロフィール情報を登録しない」が全体の約37%

アンケートモニターとして登録している情報(年齢や居住地、職種など)が「一部は正しくない情報で登録している」「ほとんど・まったく正しくない情報で登録している」としたユーザーにその理由を聴取しました。最も多い回答は「正しい情報を登録することが怖い」37.2%。次いで「引っ越し等により情報が変わったが変更手続きをしていない」が33.2%、「正しい情報を登録するのが面倒、煩わしい」が31.4%と続き、3つそれぞれの割合に大きな差がありませんでした。また自由回答にも「正しい情報を登録することで個人を特定できてしまう」ことへの懸念が目立ちました。

アンケートサービス提供会社はアンケート調査の精度を高めるため、調査実施主体のニーズに沿った様々なプロフィール情報を取得しますが、それがアンケートモニターの心理的負担となり、「不正なプロフィール登録」を助長している可能性もあります。

提供会社は調査実施主体のニーズを満たしながら、一方でモニターから取得すべき情報を見直し、アンケートモニターにとって安心かつ安全な環境をつくることが求められます。
「不安だから正しいプロフィール情報を登録しない」が全体の約37%

約97%がおおよそ正しい回答をしている

続いて、アンケートに正確に回答しているかを聴取したところ、「毎回すべて正確な回答をしている」が57.4%。「ほとんど正確な回答をしている」が39.8%と続きました。ほとんどのアンケート・モニターが「おおよそ正確な回答をしている」と言えます。
約97%がおおよそ正しい回答をしている
「なぜ、正確な回答をしていないのか」を聴取したところ、「同じような設問が続いて混乱する」26.4%、「回答画面の操作がわかりづらい」23.3%、「設問文や選択肢が長すぎる」22.5%と続きました。いずれも回答のしづらさを理由とするものとなっています。アンケートモニターは意図的に不正確な回答をしているのではなく、アンケート回答体験の中ですべて正確に回答することを諦めてしまっているのではないでしょうか。不正確な回答を減らすためにはアンケート回答体験を向上させるためのアンケート設問設計、回答画面が重要と考えられます。
正確な回答をしない理由

アンケートモニターを続ける理由はポイ活としての満足度

アンケートモニターサイト・アプリで回答を続ける理由について確認をしたところ、「たくさんポイントが貯められる」44.7%、次いで「少額からポイント交換ができる」35.5%、「ポイント交換先が多い」29.3%と続きました。当然のことではありますが「ポイ活」を目的としてアンケート回答している以上は、お得にポイントを得られるか、得られたポイントを効率よく使うことができるかを重視していることがわかります。アンケートそのものではなく、アンケート回答するWebサイトやアプリサービスに備えている機能(ポイントの少額交換やポイント交換先)が、満足度に大きく影響すると考えられます。
アンケートモニターを続ける理由はポイ活としての満足度
また特筆すべき点として、年代が若いほど「たくさんポイントが貯められる」を重視する傾向が高いことがわかりました。若年層のアンケートモニターの減少傾向への対策の1つとして謝礼額の見直しは有効となる可能性があります。
アンケートモニターを続ける理由はポイ活としての満足度(年代別)

アンケートモニターから持続的な協力を得るために大切なこと

本調査を通じて、モニターはサービスへの不安やアンケート回答画面のわかりづらさや使いづらさのストレスから、不正確な情報を提供してしまうという傾向にあることがわかりました。調査実施主体がよりユーザー体験に考慮したアンケートを実施していくことはモニターの維持のみならず、調査データの精度を高める上でも重要な取り組みになると理解しておかねばなりません。また、メディア企業もモニターに向けた安心感の醸成、ポイ活の利便性向上に取り組まなければなりません。調査実施主体、メディア企業それぞれがモニター減少の課題に向き合い、より高い体験価値を提供していくことが重要です。

調査概要

・実施期間:2025年10月31日〜2025年11月23日
・対象者:株式会社マーケティングアプリケーションズ保有のアンケートモニター
・回答者数:5,989人
(15歳〜19歳:989人/20代:1000人/30代:1000人/40代:1000人/50代:1000人/60代:1000人)

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