会社説明会アンケートを成功させるためのたった2つのポイントとは?

01 2024.02

アンケート活用事例

会社説明会アンケートを成功させるためのたった2つのポイントとは?

会社説明会アンケートの重要性

会社説明会に参加したことのある方は説明会の書類の中にアンケート用紙が同封されていたり、もしくは説明会の最後に表示されるQRコードを通じてアンケートへの回答を依頼されたり、という経験があるのではないでしょうか。

また説明会を企画されている方はアンケートを通じて説明会の進行やコンテンツ内容に課題があったか、志望者は自社のどこに魅力を感じてくれているのかということを知り、より良い説明会を行いたい、また自社の魅力をより良く伝えたいという思いがあるかと思います。

アンケートとはフランス語に由来する言葉で、古くは1800年ごろからその手法が実施されていたことが確認されている手法です。インタビューと並び、最もシンプルかつ研ぎ澄まされた調査手法に数えられ、多くの企業、特に上場企業であればほぼすべての会社が顧客理解の手法としてアンケートを取り入れているのではないでしょうか。このような説明会でアンケートを実施するのも、理解と改善、相互のコミュニケーションという観点から極めて有効的な施策と言えます。

一方で、学生など参加者の方からするとアンケートの回答内容が選考に影響するのではないか、本来は思っていなくても説明会のコンテンツや企業の志望度について良いことを書かなければ次の選考に進めないのではないか、と不安を持ってしまいます。そのため、真実とは異なった「綺麗」な回答結果となってしまうことが多々発生しています。会社説明会を企画される企業の採用ご担当者様の多くは、学生が本来の意図でアンケートを書いている訳ということを理解しており、もうやめてしまってもいいのではないかと思っているかもしれません。

しかし、繰り返すようにアンケートは顧客理解のため非常に有効的かつシンプルな方法で、うまく利用すればそこからもたらされる影響は甚大です。本記事では、まず企業の志望者、つまり選考対象者の方に対してアンケートにまつわる不安を払拭した上で、採用ご担等者様へ「どうすれば真実を反映したアンケートが取れるのか」、そのノウハウをお伝えします。

【参加者の皆様へ】会社説明会アンケートは選考へ影響する?

まず、学生を始めとした今まさに企業の選考を進んでいる方へ、説明会アンケートがどのように活用されているかをお伝えしたいと思います。まず、結論から言うと「恐らく」皆様の回答結果が選考に影響することはまずありません。その理由として、殆どのアンケートでは個人を特定できないことにあります。特に紙のアンケートであれば、氏名や参加者番号などを書く欄がなければ個人はまず特定できません。なので、どれだけ良いことを書こうが、或いはどれだけ悪いことを書こうが、誰が書いたかというのは企業には伝わらず良い影響も悪い影響も与えません。

一方で、インターネット上で回答する場合、個人を特定できる場合があります。例えばメールなどを通じてアンケートの回答URLが送付される場合、URLのパラメータを回答者毎に異なったものとすることで、誰が各回答を行ったかデータをつなぎ合わせることは可能です。しかし、これはあくまで技術的に可能ということに過ぎず、実際に企業側がその回答結果を専攻において利用している可能性は極めて低いと思います。特に、選考に利用しないと明言されたアンケート結果が選考に利用されるなどの事態があれば、これはもはやマナー違反ですよね。

しかし、会社説明会、就職説明会でアンケートに回答する場合は、回答内容が採用に利用されないとは言っても適当な回答を行うのは避けましょう。その回答結果から、各企業は説明会の内容をブラッシュアップし、採用戦略に役立てています。説明会のアンケートに真摯に回答することが、ひいては皆さんの後輩や友人に影響することになります。また当然ですが、誹謗中傷などの発言はしないようにしましょう。これはアンケート云々以前に、人としてのマナーです。説明会を企画してくれた企業に恩返しをする意味でも真面目な回答を心がけましょう。

【採用ご担当者様へ】アンケートで採用活動をより良くする2つのコツ

前述の通り、現状多くの説明会アンケートが「惜しい」運営方法をされているため、真実を反映できていません。ここからは企業の採用ご担当者様へ、説明会でのアンケートを通じてどのように採用活動を良くしていくかというコツを2つご紹介しています。

アンケートの回答内容が選考に影響しない旨を明示する

まず、アンケートの回答内容が選考に影響しないということを明言し、参加者を安心させてあげる必要があります。これに関しては軽く口頭で触れるなどではなく、きっちりと文章で明示をすることをお勧めいたします。学生や説明会参加者の立場からすると、当然の如くアンケートで回答した内容が選考に影響するのではないかという不安があります。そのため、多くの参加者が本来の感想、意見よりも良い内容を回答します。

もともとのアンケートの目的はより良い採用活動を行う上でのボトルネックを発見し、改善することのはずです。そのため本音を聞かなければ意味がなく、参加者が思ってもないことを並べるアンケートの結果を見て満足するなど双方にとって時間の無駄でしかありません。

更に言えば、安心という観点においては紙のアンケートの方がベターです。かつアンケートの回収方法も裏返して席に置く、などではなく専用の箱に入れてもらうようにすることをお勧めします。席に裏返しておくだけであれば、後から個人が特定されるのでは、と不安に感じる人もいます。あくまでベストな方法は「記名箇所のないアンケート用紙を専用の箱に入れる」というスタイルです。

もちろん紙アンケートの運用が難しいという会社も多くあるでしょう。確かに集計も手間ですし、データも蓄積が難しいという弱点があります。ただし、あくまでベストな手法は紙だということを理解してください。Webでアンケートを行う場合でも、同様に「個人は特定せず選考にも影響しない」旨を明示して下さい。

正しいアンケート作成のノウハウを理解する

続いて、正しいアンケート作成の手順を踏むことの重要性についてお伝えいたします。まず、アンケートという手法はシンプルかつ誰しもに馴染みのあるものですが、意外と奥が深く正しい設問設計をしなければミスリードに繋がってしまう恐れがあります。

一つの例を見てみましょう。下記のように、アプリXについてのアンケートをしたとします。
 (1815)

ここではアプリXの活動についての認知を聞いた後でアプリXへのイメージを聴取していますね。本来、この設問順序は逆であるべきです。なぜかというと、Q1の設問文で知った内容がQ2に影響し、本来よりも好印象を持っている割合が増えてしまうためです。これは正確に市場を反映しているとは言えず、自社の好感度を調査するという目的の調査では避けるべき設問順序です。

言葉を選ばずにお伝えすると本来はさほど高くなかった好感度がより高く見えてしまうため、そこからのアクションがかわってしまいます。(インターネット上で公開するためだけに好感度を聴取する場合、意図的にこのような聞き方をするという悪用法も存在しますが、アンケートのあるべき姿ではありません。)この場合、設問順序を逆にするのが正解です。

このようにアンケートに関するお作法というのはいくつか存在しています。間違ったアンケートからは間違ったデータしか得られません。正しい作成方法に基づいてアンケートを実施するようにして下さい。

正しいアンケートを作成するための気を付けるべきポイントはこちら

会社説明会アンケートで聞くべき項目とは?

続いて、説明会アンケートで何を聞こうかと迷っている方のために、よく聞かれる一般的な項目をご紹介していきます。結論から言うと、以下のような項目が一般的です。

 ・総合的満足度
 ・その理由
 ・良かったコンテンツ
 ・その理由
 ・悪かったコンテンツ
 ・その理由
 ・会社選びにおいて重要視すること

満足度やコンテンツについての設問は、5段階評価(または7段階評価)で聞きます。そしてその次の設問でその理由を、自由記述で書いてもらうようにします。ただ評価だけを聞いてしまった場合、そこからの改善アクションに繋げることが出来ません。アンケートのポイントは、その結果からアクションプランが導き出されるように設計することです。

また、会社選びにおいて重要視すること、就職活動の軸など参加者についての設問も用意し、自社を志望してくれている人がどのような人なのか、顧客像の理解を深めるようにすることをおすすめします。

まとめ

ここまで説明会アンケートについて、学生など参加者の立場と開催側である企業の立場へ向けて私の見解を述べてきました。よく企業がマーケティング活動としてアンケートを行う際に言われることとして、「アンケートは企業と顧客のコミュニケーションツールである」という言葉があります。これはもれなく説明会アンケートにもあてはまります。つまりアンケートは参加者と企業のコミュニケーションのツールである、というわけですね。そして、アンケートの成功には互いへの敬意が必要です。お互いを尊重し、より良いアンケートを実施してください!

最後に、弊社が運営しているアンケートツールのご紹介です。記事内で紙のアンケートを紹介しましたが、Webでのアンケートを実施される際はぜひ、こちらのツールもご検討下さい。無料の集計ツールが付属し、回答結果をクリックだけでグラフ、レポートなどにアウトプットすることが可能です。データが蓄積され、チーム間で共有されることでより良い採用活動にお役立ち致します。

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以上、ここまで読んで頂きありがとうございました!
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