2022年7月21日 更新

マーケティング・リサーチャーってダサくない?

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問題提起

いや、そういう意味ではないのです。罵倒しないでください。言いたいのは「マーケティング・リサーチャー」という呼称についてです。

流行りの「データ・サイエンティスト」みたいなセクシーな職名が欲しい、ということではないです。サイエンティストって何か恐れ多い、気恥ずかしい感じがするし、「セクシー」という言葉の持つコノテーションも私にはわかりません。

素朴に「どんなお仕事をされているのですか?」と人からたずねられたときに、「マーケティング・リサーチャー」って少し言いにくくないですか(自意識過剰すぎるか)?

まず、ちょっと長いし、カタカナばかりで生意気な感じもあるし、第一、知らない人には何をやっているのかよくわからない。何だかわからないジョブ・タイトルは良くないですよね?たとえば「ほぼほぼ空間プロデューサーみたいなことをさせてもらっておりますが」とか言いたい人とは付き合いたくないですね。

リサーチ関係のジョブ・タイトル

マーケティング・リサーチ関係のジョブ・タイトルを検索してみると、こんなのがあります。

> リサーチディレクター
> インサイトアナリスト
> 市場調査アナリスト
> 市場調査インタビューア
> 調査員
> マーケティングデータアナリスト
> 製品調査アナリスト
> 市場調査モデレーター
> 定性調査アシスタント
> コンシューマーインサイトマネージャー
> ビジネス分析マネージャー
> ストラテジック・プランナー
> サイエンティスト
> 統計家
> モデリングマネージャー
> リサーチ・メソドロジスト
> リサーチ・プログラマー


う~ん、どれもピンとこない。
アナリスト」「メソドロジスト」「インサイト」は嫌ですね。何か良からぬことを連想しそうになります。
調査員」「統計家」はスッキリしていて良い。しかし「調査員」は仕事が異なる(フィールドワーカー、インタビューアのこと)。「統計家」は、この「家」っていうのがキツイ。陶芸家じゃないのだから・・・白髪のポニーテール、ヒゲ、和服というイメージがします。

いっそ、仕事の内容をあけすけに言って「アンケート屋さん」。これは卑下しすぎです。だいいちアンケートを売っているわけではない。

〇〇〇・リサーチャー

いや、「リサーチャー」は悪くないのです。ただ、「リサーチャー」というと、テレビ番組のリサーチャーとか、一般的な研究者の意味もあるから、限定を加える必要があります(ところで、小川孔輔さんのblogに「良い研究者と並のリサーチャーの分水嶺」というコラムがあるのですが、「研究者」と「リサーチャー」って若干レベル感を含んだニュアンスの違いがありますかね?)。

この限定が「マーケティング」だと、間口が広すぎて、ぼんやりしてしまう。それに、「マーケティング」って良くないニュアンスで使われることもあるでしょう?宮台真司さんの「損得野郎」みたいな。アンチ・マーケティングやミニマリスト的なスタンスの方が格好いいという感じもありますよね。(それもマーケティングのうちだ、といえばそうなのですが、そういう何でも含んでしまう曖昧さがこの場合は良くない!)

とにかく、マーケティング・リサーチャーの「マーケティング」の部分が良くないと思うのです。

そこで、言い換えをいろいろ考えてみます。

> 商業リサーチャー

「商業デザイナー」みたいで悪くないが、一歩進めて

> 商品開発のリサーチャー
> 消費者行動のリサーチャー
> 広告効果のリサーチャー

良くなってきました。さらに進めて・・・

> 自動車の商品開発のリサーチャー
> スーパーやコンビニ店頭での消費者行動のリサーチャー
> オンライン広告効果のリサーチャー

どうでしょう、こうした方が良くないですか?もちろん他のリサーチを担当することもあるけど、主に専門としている対象/分野を名乗れたほうが良いと思うのです。

言っている意味はわかりますよね?共感してくれる人がいるのかどうか自信がありませんが、私はリサーチ業界の駆け出しのころから、そうなるべきなのではないか、と思っていました。

ところが、私自身の専門性についていえば、実はこのような自分の対象・分野を結局作ることができず、リサーチの方法論(標本抽出法とか設問のテクニックとか)がしいていえば専門分野になってしまったのです。

困った。残念ながら世間には背を向けて「メソドロジスト」に甘んじるしかないのか。
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