「新規事業にはユーザーのインサイト理解が必要」仮説検証で“確信を持った意思決定”へ

株式会社J support様は、住宅設備のリフォーム事業を専門としており、関西全域における迅速な対応力と、補修を中心とした高品質な施工技術を強みにしています。今回は、新規事業である「ペットリフォーム」の立ち上げにあたり市場調査を担当された安田様に、インタビュー調査を活用された経緯や、得られた成果についてお話を伺いました。
新規事業の成功確率を高めるために、まずは顧客理解から
安田様の業務内容と、インタビュー調査を実施するまでの経緯を教えてください。
私は経理や労務、社員の育成といったバックオフィス業務から、新規事業の立ち上げまで、社内のさまざまな業務を担当しています。今回インタビュー調査を実施したのは、新規事業として検討している「ペットリフォーム」事業の立ち上げに向けて、広告出稿などを含めた判断に迷いがあったためです。
広告戦略を検討していた中で、ある広告代理店から「ペットリフォーム」というキーワードは検索ボリュームが少ないというデータを提示されました。せっかく広告を出しても、そもそも検索されないのであれば意味がない——そんな課題を感じていました。
そのとき思い出したのが、以前読んだマーケティングの書籍にあった「新しいものを世に出すときには、ユーザーのインサイト理解が重要」という言葉でした。広告に費用をかける前に、まずはユーザーがどのような視点や課題を持っているのかを把握することが大切だと再認識し、インタビュー調査の実施を決めました。
Surveroidを知ったきっかけや決め手を教えてください。
SurveroidはWeb検索で知りました。いくつかの調査サービスと比較したのですが、アンケート調査からインタビュー実施までが低コストで行える点と、セルフ型で調査内容やスケジュールを全て自分でコントロールできる点が決め手となり導入を決めました。自分が集中できるタイミングで取り組んで、分からない部分は都度お問い合わせをして対応してもらえたので、すごく使いやすかったです。
調査対象者の選び方で工夫した点を教えてください。
ペットリフォームは年齢を問わず、ペットと暮らし始めたタイミングでニーズが生まれるため、幅広い年代の方を対象としました。また、事業としてはまず「3年以内に大阪でペットリフォームといえばこの会社、と認知される状態を目指す」方針があったため、大阪府内在住でペットを飼っている方にターゲットを定めました。
サーベロイドの拡張属性(※)に「ペット」に関する項目があったことで、対象者を効率よく絞り込むことができ、大変助かりました。また、調査設計は初めての経験でしたが、AIも活用しながら多角的に内容を検討しました。
※拡張属性:サーベロイドで用意している詳細な絞り込み条件
サーベロイドの拡張属性機能を活用することで、「飼っているペット」や「お子様の年齢」などの条件で対象者を絞り込み、目的に合った回答を効率的に収集することができます。

定性×定量の組み合わせで消費者を「広く」「深く」理解
実際にインタビュー調査を実施した感想を教えてください。
ペットと暮らす方16名へのインタビューを通じて、Webアンケートでは得られないような飼い主の価値観や暮らしの背景が見えてきました。参加者の皆さんがとても協力的で沢山お話してくれる方たちばかりだったので、時間のコントロールを意識しながらの実施だったのですが、印象的な言葉や気づきも多く、インサイトを理解する上で、非常に価値のある調査になったと感じています。定量調査では拾いにくい、ご本人も気づいていないような本音が会話の中から自然と出てくる点はインタビューの特徴だと思いますし、ユーザー理解に大いに役立ちました。
また、インタビューを進める中でいくつかの仮説が浮かび、「この傾向は多くの人に当てはまるのか」を確認するために、追加のWebアンケートも実施しました。その結果、仮説を裏付ける客観的なデータを収集でき、広告戦略や今後の一手に自信を持って進めることができました。
インタビューで「深く」理解し、そこから浮かんだ仮説を定量調査で「広く」検証したことで、確信のある意思決定に繋がったと感じています。カスタマーサポートも手厚く、分からないことは電話やメールで丁寧に対応していただき助かりました。
今回の調査で得たデータの活用方法を教えてください。
今回の調査結果は、単にインサイトを知るだけでなく、新規事業の実施に対する意思決定の判断材料になったほか、その先の事業戦略立案や広告戦略の決定に大きな影響を与えています。今後の売上目標やオンライン・オフライン両面での集客施策を具体的に計画でき、現実的なロードマップを描くことができました。また、今回の調査で全体の平均値が把握できた訳ではないと思うので、インタビュー調査は単発ではなく、今後も年に1回から2回のペースで継続的に実施していく方針です。この事業に新しくアサインされたメンバーにもインタビューに同席してもらいながら、社内でもユーザーに対する理解を徐々に広げていけたらと考えています。今回の調査を通じて得た気づきは、ペットリフォーム事業の意思決定に直結しており、今後も調査を重ねながらユーザーに寄り添ったサービスを目指していきます。
サーベロイドでは、インタビューで得たインサイトをアンケートで量的に検証するなど、定性・定量を柔軟に組み合わせてご活用いただけます。

Surveroidでの調査を検討している方へメッセージをお願いします。
Webアンケートとインタビュー調査は、まったく性質の異なる手法ですが、絶対に両方実施するべきだと思います。
特にインタビューを通して浮かんだ仮説をWebアンケートで検証することで、より確信を持って次の一手を決めることができました。調査前に抱えていた「このまま進めていいのか?」という不安が解消されたのも、調査結果を“判断材料”として形に残せたからだと思います。
こうした結果は、すぐに行動に結びつくだけでなく、半年後・1年後に見返したときに、当時とは違う視点に気づくきっかけにもなります。それは自分たちにとっての“資産”のようなもので、必要に応じて調査を重ねていくことも、過去の調査を見直すことも、どちらも意味があると感じました。
インタビューは初めての経験でしたが、インタビュー内容もAIを活用することで問題なく実施することが出来ました。もしかしたら今まで調査経験がない方は設定や集計部分で難しそうだと感じる場面があるかもしれませんが、内容は問題なくサポートの方が丁寧に対応してくれるので、2回目以降は自力でできるのではないかと思います。
サーベロイドが運用するメディア「Marketing Research Journal」では、AIを活用した実際のインタビュー事例をご紹介しています。
インタビュー調査をこれから行う方には「絶対に何かを得て帰る」という意識で取り組んでいただきたいです。きっと、今後の事業にとって大きな指針になるはずです!