アンケートとは?意味や目的、作成方法を徹底解説

21 2023.11

リサーチノウハウ

アンケートとは?種類や作成方法を解説

アンケートとは

アンケートとはフランス語の「enquete」を由来としており、一般的には複数の人に同じ質問を行うという“定量調査”で行われる手法の1つと言えます。

アンケートの目的

一般的にアンケートが行われる際、何かの改善策を模索したり、疑問に対して結論付けたいといったような要望を抱えていることがほとんどかと思われます。しかし漠然と何かが見つかればいいなという姿勢で臨んでしまうと、アンケートの結果をどのように分析し、結論付けたら良いのかという具体的なアクションに悩むといったことが起きてしまうでしょう。
これを防ぐためにアンケートを実施する目的を最初から明確にしておくことが重要と言えます。アンケートの目的は課題を発見し、それに対してのアクションを起こすということに繋がりますので、「何のためにアンケートを実施するのか?」をあらかじめ明確にしてからアンケートを実施するのが良いでしょう。

アンケートと市場調査の違いとは?

アンケートと市場調査は何が違うのか把握しておく必要があります。まず市場調査は数値やデータにより、マーケットの現状を把握するのが目的です。購入希望の値段などをチェックして、商品・サービスの適正価格などを決定する際に利用します。

一方、アンケートは調査対象の意見や行動を確認するため、特定の期間内に質問して回答を求め、データを集めます。アンケートの結果により商品開発や企画の進行に関するデータなどに活用するケースもあります。

アンケートの種類

アンケートの種類

マーケティングでのリサーチは大きく「定量調査」と「定性調査」の2種類に分けることが出来ます。その中でアンケートは定量調査で使用されることが多く、またそのアンケートも調査目的によって様々な手法に分かれています。
ここでは調査目的に応じた調査の種類を解説していきます。

定量調査

定量調査とは一定数のモニターに対して同じ設問を問いかけることで、数値での調査結果を算出し、分析する調査のことを指します。分析結果はGT表やクロス集計表で集計され、グラフやパーセンテージを記載した表で俯瞰的に分析を行うことが出来ます。

WEB調査

インターネットリサーチサービスなどを活用してWEB上でアンケートを配信するサービスとなります。回答者にはアンケート画面をメールで送信され、画面上での回答が行われるため回答がしやすく、且つ回答の回収までのスピードが早いことが特徴と言えるでしょう。

会場調査

イベント会場や店舗などに回答者を集めて行う調査となります。実際の商品を体験、試用をしてもらい、その感想をアンケートにより収集するなどの調査が可能となります。

訪問面接調査

訪問面接調査とは調査員が回答者を直接訪問し、その場で調査票への記入を行うものとなります。調査員との対話が発生する調査になるので正確な回答を得られやすいというメリットがありますが、スケジュールが長期化や、費用が比較的高額であることなどから、近年ではWEB調査に代わられている調査となります。

定性調査

定性調査とは定量調査とは異なり、数値では表せない生活者の声などの質的情報を収集するための調査となります。定性調査は主にインタビューやグループディスカッションなどの対面式の調査で行われることが多く、例えば定量調査の結果をより深堀りしたい際などに実施されることがあります。

グループインタビュー

グループインタビューとは、モデレーターと呼ばれる司会進行役が6名程度の調査対象者を相手に様々な質問を行い、自由な回答を得ることで質的な情報を収集していく調査となります。

パーソナルインタビュー

パーソナルインタビューとはグループインタビューとは対照的に個人に対してインタビュワーが回答者に質問する形で行う調査となります。回答者のより深堀りされた意見や深層心理を引き出すことが出来るものとなります。
アンケートの特徴

質の低いアンケートの特徴とは?

アンケート調査をするときには質が重要になります。
以下のような特徴がある場合は質が低くなるため注意すべきです。
・設問が抽象的である
・調査が足りずに質問提起している
・漏れや質問の重複が多い


アンケート調査では、回答者に聞きたい本質的な内容を記載することが重要です。しかし、設問が明確ではなく曖昧な答え方しかできないようであれば、明確なデータを取得できません。例えば、「自社商品についてどう思いますか?」という質問は、何を聞きたいのか分からないので、ユーザー側も困ってしまうでしょう。

また、調査が足りない質問の場合は、ユーザーが正確に回答しても、内容自体に間違いが生じているケースになります。そのため、アンケートとして根本的に活かすことができません。漏れや質問の重複が多い場合は、大事な点が抜けているケースがあるので、アンケートのデータとして不十分な出来になります。

50個以上の質問があったとしても重複が多いなら、得られるデータは少なく、正確にユーザーが回答していても再度アンケートをしなくてはいけません。アンケートは内容が不十分だとデータが役に立たず、再度準備し直すなど時間と手間がかかるのでポイントを押さえて作成すべきです。

質の高いアンケートの特徴とは?

アンケート調査をする際に質にこだわることが成功へのポイントになります。質の高いアンケートには以下のような特徴です。
・MECEな設問がある
・数値化して分析ができる
・的確にリサーチしてアンケートを作成している


質の高いアンケートにはMECEな設問があります。MECEは漏れがなく重複もないという意味があり、アンケート1つ1つの質問に意味があるという状態になります。50〜100ほどの質問でどれも重複していないなら、アンケートはより具体的に記載されていることになるため、データとして活用しやすくなるでしょう。

また、数値化して分析できるような質問にしておくのも、後にデータを可視化できるので質が高いと言えます。例えば「自社商品を何個購入した経験がありますか?」と質問し、回答をいくつか準備していると、統計を取れるためグラフ化して分析が可能です。

数値化する際は的確な質問を行えるように回答も準備しておくのがポイントです。また、アンケートの内容を作成する前にリサーチしておくなら、具体的に質問を考えやすく、内容も分析に使用しやすくなるため目的を達成しやすくなります。質の高いアンケート作成のために3つのポイントを押さえてください。
アンケートの作成方法

アンケートの作成方法

アンケートを作成する際には適正な手順を踏んで作成することが重要になると言われています。手順を遵守することで、効率化させ、より有効な回収を行うことが出来ます。以下でその手順とポイントを解説します。

STEP1:調査の目的を明確にする

STEP2:調査の対象を決める

STEP3:アンケートの集計期間、方法を決める

STEP4:アンケートの設問を作成する

STEP5:アンケートを作成する

アンケートと市場調査の違いとは?

質問作成時の3つのポイント

アンケートを作成する際は、その目的にも合わせて作成することも重要なポイントとなります。主なポイントを解説していきます。

属性質問

アンケートを実施する際には回答者の属性をハッキリさせることも重要と考えられています。基本的な属性は性別・年齢・居住地・未既婚・子供の有無・職業・職種と言われており、それぞれの属性ごとで意見が異なってくると言われています。
特定の属性に向けたアンケートではない場合、それぞれの属性によっての傾向を判別させるためにも、これらをヒヤリングする設問を入れておくことは重要なポイントとなってきます。

わかりやすい質問にする

設問文は回答者に対して分かりやすい文章でなければなりません。回答者毎に設問文の理解度が異なってくると、その理解度によって回答にムラが起きてしまい有効な回答を得ることが出来なくなってしまいます。ですので、設問文はより簡素に誰でも理解が出来る文章にするようにしましょう。
また、よく陥りやすい失敗として「ダブルバーレル」があります。ダブルバーレルとは一つの設問文の中に2重の意味が含まれてしまう現象のことです。これも回答者の理解によって回答にムラが出てしまうので注意が必要です。

質問の順番を意識する

設問の順番を意識することも重要なポイントとなります。最も良いとされている設問の順番は時系列を整えるということになります。時系列が整えられていない場合、回答者への負担が大きくなり、途中での離脱や、その後の回答に不正回答が多くなるなどの障害が起きる可能性が高くなります。これらのことを避けるためにも時系列を整えて設問を作成することが重要となってきます。

得られたデータの分析とまとめ方について

得られたデータの分析とまとめ方について

アンケートによって得られたデータは分析する必要があるので、まとめることが重要です。まず、データを分析する際は全体から細部にかけて分析すしましょう。アンケートを集計する際の分析方法はいろいろあり、例えば変数に要約して分析やデータや回答者を特定のグループに分けて分析、時間は日数による時系列の分析などです。

それぞれ細かく分けることで属性やカテゴリーごとの傾向や特徴、商品やサービスなどの見方などをチェックでき、データとして活用できます。また、アンケートによる回答者と回答数を比較して、有意性があるのか把握するのも重要です。

回答数が少ない質問は1人の回答者で大きく変化するため、データに信憑性が薄くなります。アンケートの回答者と質問への回答による割合も注意して、ExcelやWord、ツールなどを活用してまとめてください。

まとめ

アンケートには様々な種類と作成方法、ポイントがあります。これらを意識して有効な回答が得られるアンケート作成を行うようにしてください。
本記事の運営会社はネットリサーチツール「Surveroid(サーベロイド)」もご提供しています。
サーベロイドはWeb上でアンケート作成から集計までをセルフで行えるため、調査費用が抑えられる、業務の負担が減るというメリットがあります。
リサーチをしようと思っている方はぜひ一度サービス内容をご確認いただければと思います。
59 件

Related Contents